Akapulco of Chile

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チリのアカプルコ

2010年8月30日月曜日

今日はこの度の最終目的地、チリのアカプルコ、ビーニャ・デル・マルを目指します。

左右はずっとこんな景色 サンチアゴの空港ホテルで一泊して、日本から来た同僚と落ち合い、用意されたバスでビーニャ・デル・マルへ向かいます。サンチアゴからの道はずっと下り。初めてサンチアゴは高いところにあったんだなぁと言うことに気がつきます。実は、サンチアゴ空港の標高は474メートルなのだとか。トンネルを抜けると今度は両側にずっとブドウ畑が拡がります。ビーニャとはワインのこと。チリワインの名産地はサンチアゴの周辺に集中しているそうで、両側のブドウ畑の中に時々大きなお城のような建物が見て取れます。フランスのワインヤードのまねごとでしょうか。

冬のリビエラ... ビーニャ・デル・マルとは、ワインの海という名前。まさに観光地にぴったりの名前です。砂浜があり、ホテルがあり、観光客相手のお店が並びます。でも今は冬。砂浜にも殆ど人は見かけません。

学会会場はこのホテル じゃ、何をしに来たかというと、これは仕事。国際福祉VR学会(ICDVRAT)という二年に一回開かれる、毎回参加している学会に今回も参加しにやってきたというわけです。南米に来た本当の理由はこれ。今回初めてこの学会が南米で開かれることになって、どうせ行くならと大旅行を企画したわけです。

この学会、基本的には臨床心理士、作業療法士、理学療法士などの所謂コメディカルの方々を中心に、技術者も一緒になって、VR技術(といっても安く手に入る出来るだけ使い勝手のいいもの)を用いたリハビリテーションの技術と実践例を持ち寄りましょうと欧州を中心に企画されたもの。米国を中心に企画されたバーチャルリハビリテーション国際会議(ICVR)とともに、医療VRの一つの大きな流れを生み出しています。今年からは二つの学会の運営者を中心に、バーチャルリハビリテーション学会(ISVR)を作って、ますます発展させていきましょうと言うことが同意されました。

しかし、残念ながら日本からInternational Programing Committeeに参加しているのは、1996年から参加し続けている私ぐらい。私は技術屋ですから、あくまでもこんな技術をこう使える可能性があるよという発表をすることと、投稿内容を技術的に審査することぐらいしかできません。日本ではまだまだコメディカルと呼ばれる人々の先進的学術活動が拡がっていないところがあります。もっとがんばってこれからこの世界を確立していかないとなぁと、参加するたびに思う次第です。

双子の都市を結ぶメトロ さて、まじめな話はこのぐらいで。ビーニャ・デル・マルは、バルパライソの街と双子の都市の形態をしています。バルパライソまでは、海岸沿いを走るこのメトロが20分程度で結んでいます。学会最終日、終了後に少し時間が空いたので、参加者みんなで一足のばしてみました。

チリの国会議事堂 ユネスコ世界遺産にも登録されているバルパライソは、ビーニャ・デル・マルとは違って古い町。昔からの住人が多く住み、全体的には貧しい地域に属します。従って余り治安も良くはなく、あそこには行くなここには行くなと言う忠告を沢山されました。1991年にはこの町に国会議事堂が移されて、中心街の保存と治安回復が図られています。

懐かしいトロリーバス なのでこの周りだけはおまわりさんが多くて綺麗な感じです。ロイヤルコペンハーゲンのような風体の国会議事堂の前を、古くさいトロリーバスがのんびりと走っていきます。でも古い車が多いせいか、空気はめっぽう悪いのですが。

エレベータの入り口 そんなバルパライソは、昔からサンチアゴの海の玄関口。木造の、それこそいつ壊れてもおかしくないようなケーブルカー(というのかエレベーター?)に乗って高台に上がると、

コンセプシオンの岡からの眺め 多くの大型船が浮かぶ太平洋を遠くまで望むことが出来ます。軍艦も浮かんでいるので写真を撮るときには注意が必要ですが、とてもいい景色を望むことが出来ます。でも、ここからの散策は治安が悪そうで断念しました。

街の顔、花時計 そんな性格の違う双子の街をちょっとだけ味わって、ビーニャ・デル・マルに戻ってくると、なんとも平和、かつ、中途半端な花時計が、静かにリゾート地の冬の時間を刻んでいました。


謎の寿司屋 P.S. ビーニャ・デル・マルには多くの店がありますが、その中でも極めつけの寿司屋。「しいたけ」が幹線道路サンマルティン通りのカジノのそばにあります。

なんて書いてあるんだろう 何がすごいって、日章旗に加えてベトナム・タイの国旗が貼られたショーウインドウには、お釈迦さん?の像と、何か意味ありげなカタカナの呪文。一度入ってみようかと思いましたが、何度見ても客が入っていないので、結局思いとどまりました。