Kesämökki uudestaan

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別荘生活 再び

2006年8月18日金曜日

ヘルシンキ近郊でのいろんな仕事が数珠繋ぎに連なっているので、今日からしばらくヘルシンキに滞在です。ついでですので、合間合間を縫ってヘルシンキ近郊の友人達と会うことにしました。妻は1991年に、私は1994年にそれぞれヘルシンキに滞在しましたので、この周辺には沢山の友達がいます。もう10年以上たちますが、今でも何かとおつきあいが続いています。ありがたいことです。今日はヘルシンキに到着して、そのままその足で友人の別荘に連れて行ってもらうことになりました。フィンランド人は、仲の良い友人を必ずと言っていいほど別送に誘ってくれます。なかなかスケジュールが合わないので、全てに行かせてもらうことは出来ませんが、それぞれに個性があって、なかなか面白いものです。というわけで、今回は今年の別荘生活第3弾です。

ヘルシンキ空港について、一足先にヘルシンキ近郊の友人の自宅へ、仕事を終えて帰ってきた友人と一緒にいざ出発、目的地のHeinolaまでは約130kmの行程です。

大渋滞 普通に行けば一時間そこそこの距離なのですが、生憎ヘルシンキから郊外に向かう道路は大渋滞。帰宅する人と別荘に向かう人とで車が動きません。現在の首都圏(ヘルシンキ、バンター、エスポーの三市)の人口はおよそ100万人。なんだそんなものかと思われるかも知れませんが、フィンランドの人口が500万そこそこですから、人口のおよそ1/5がこの地域に住んでいることになります。渋滞は避けようがない感じです。

車はロシアへ その中で、更に状況を悪化させているのがこの正面のトラック。よーく見てみるとロシアナンバーをつけています。フィンランドはロシアの隣国。様々な物資がロシアに運ばれていきますが、最近目立っているのがこの自動車運搬車。日本製の高級車をわんさと積んでロシアを目指しています。先日ロシアがソ連時代の借金を全て返済したというニュースが流れていましたが、天然ガスという巨大な資源を得て、今ロシアの経済は絶好調。高級車も飛ぶように売れているのだとか。一昔前、ヘルシンキ地域での車の盗難が社会問題になっていたことを思うと、隔世の感があります。但し、裕福なのは都市圏の一部の層だけ。フィンランドとの国境地帯カレリア地方では、かねてからの乾燥のおかげで大規模な山火事が発生したにもかかわらず、消火活動に対する中央政府の支援が無く、ただ燃え広がるのを見ているしかない状況だそうで、ヘルシンキには煙が流れ込んで、光化学スモッグ状態が続いています。

まもなく電車が あまりの渋滞のひどさに、新たに近郊電車を設置する工事が進んでいます。高速道路沿いには建設中の鉄道路線。何でも時速200kmを出して走る近郊電車を設置するのだそうですが、雪の降るフィンランドで時速200kmの高速鉄道のための軌道がバラスト(砂利)軌道では危険なんじゃないのかなぁという気がします。高速走行時に車体の雪が落ちてバラストを跳ね上げ、車体に影響を及ぼす可能性があるから、東海道新幹線は関ヶ原で速度を落とし、東北・上越新幹線はスラブ(コンクリート)軌道になっているわけですから。VRの誇る高速列車ペンドリノもイタリア製の車両にしてしまったがために冬の寒い時期に車体が凍り付いて動かなくなるなんてトラブルも起こっているんだそうですが、もうちょっとちゃんと考えた方がいいんじゃないかなぁという気がしてなりません。

今夜のお宿 そんなこんなで、予定以上に時間をかけて、別荘に到着。こんなかわいいログハウスに泊めてもらうことになりました。

暖炉 ま、別荘に泊まったからと言って何か特別なことをするわけではなく、こんな風に暖炉で薪をたいて、燃えていくのを眺めながらぼーっとしたり...

サウナとビール 湖畔のサウナで夕日を眺めながら、ビールを傾けるぐらいのものです。

贅沢な時間を過ごさせてもらいました。やっぱり、別荘一軒手に入れようかなぁ。


P.S. ヘイノラには、野生の鳥の保護を行っている施設があり、病気などの治療のために飼われている鳥を無料で見ることが出来ます。そんなに大きな施設ではありませんが、ギリシャ神話に登場するアルビノのカラスなんてのも見られたりします。話によると、最近以前はいなかった鳥たちがフィンランドにもやってくるようになり、あちこちで農作物に被害を与えているのだとか。こんな所にも地球温暖化の影響が出ているんですね。