フランスでは熱波で死者が出て、日本では梅雨の豪雨で死者が出ているようですが、オウルはなんだかすっかり暑さの峠を通り過ぎて秋の気配。最高気温20度そこそこで上着を着ないと肌寒いかなぁという日々が続いています。一時期あっちにもこっちにも咲いていた花も散り、Pihlaja(ピヒラヤ・ナナカマド)の枝にはたわわに実が付いてきました。これから少しずつ赤くなっていくんだろうという感じです。

まだまだ薄暗い程度ですが、漸く夜もやって来つつあります。秋の夜といえば虫の合唱。ここへきて草むらでは虫が鳴き始めました。土が凍ってしまうので蝉はオウルには全然いないものですから、夏の蝉の大合唱を聞くことなく秋の草むらの虫の声を聞くことになります。ま、日本のような優雅な音色を奏でてはくれませんが、なんとなく秋の趣です。虫と言えば、あれほどそこら中にいた蚊もめっきり見なくなりました。今年はそれだけ寒いと言うことなんでしょうか。

店先には秋の味覚、ベリーが並びはじめました。フィンランドの法律では、誰の土地に生えていようとも、野生のベリー、花、キノコは収穫した人の所有物ですから、この時期は沢山の人が森に収穫に出かけます。なんでも、友人のお父様は8時間で6KGのベリーを摘んできたのだとか。秋に採取したベリーをジャムにして溜め込んで、冬のビタミン源にするわけですね。とは言っても最近はこうやって売られている物を買う人たちが増えてきて、自分で摘む人もめっきり少なくなったそうで、安いベリーなどはロシアで摘まれて冷凍で売られていたりします。このあたりも時代の変化というやつでしょうか。

フィンランドに夏の終わりを告げるザリガニ漁の解禁日、7月21日も間近。スーパーにはこんな風にザリガニグッズが並べられています。ザリガニがまだと言うことはまだ夏は終わっていないと言うことなんですが、何とも涼しい今日この頃です。一体どうなっちゃったんだろう。

それにしてもこのグラスはちょっとやりすぎ。グッズなのは分かりますが、こうなるとちょっと食欲が減退しそうです。

さて、今日はヘルシンキに住む友人が家族連れでオウルまで遊びに来たので、ひさ〜しぶりに街まで出かけていくことにしました。オウルはこんな風に自転車道路が非常に発達しているので、中心部までの5kmの道のりを自転車で行くのはそう苦痛ではありません。写真のように自動車道路と立体交差しながら、森の中を走り抜けることが出来る道が続きます。夏のオウルを観光するなら、自転車が一番かも知れません。

自転車中心の生活はこんな所にも現れています。この青い物、何かというと、自転車の後ろにつけるベビーカーです。自転車にひかれているちょっとしたトレーラーという感じ。前から見ると虫が入らないようにレースのカバーがついていて快適そうです。引っ張る方は坂を上るのにえっちらおっちらといった感じですが。

港の方の島にあるこのレストランでお食事。オウルローカルの食事が楽しめるすてきなレストランです。お子様メニューもちゃんとあったりして子供連れでも安心というところがすてきです。

今日の私のメニューはこのRössypottu(ロシュポットゥ)。この黒い物は、ライ麦と血(トナカイか牛か豚)等で出来たパン。このパンの入ったスープ(bloodpudding soup)はオウルの名物です。店のおばさんの話だと好き嫌いが分かれる典型的な食べ物なんだそうですが、私は大のお気に入りです。

数年ぶりにあって話に花を咲かせている間に時間が経ってしまいました。食事の後は、秋風に逆らうように、えっちらおっちら自転車をこいで、ゆっくりとKaijonharjuの自宅へ。あちらこちらにいつものようにジョギングする人たちの姿を見かけますが、何となく日焼けした人たちが多いような気がします。夏のバカンスを終えてオウルに戻って来た人たちでしょうか。そういえば何となく人の数が増えてきたような気がします。

帰国まで残すところ3ヶ月を切りました。安いチケットを手に入れるために帰りのチケットも今週購入。仕事は漸く半分ぐらい済んだかなという感じですが、確実に帰国の日が近づいてきている感じです。折り返し地点を過ぎて、後悔の無いようにしっかりすべき仕事をして、めいいっぱい遊ばなきゃなぁと心を新にしたところです。

PS: 2001年前後に初めてフィンランドに登場して「体に悪い」と話題になった栄養ドリンクも、今ではすっかり一定の地位を築いた感じです。街のあちこちで飲んでいる人を見かけます。

しかし、このネーミングは頂けません。TVCMでは"Get ED"って力強くやってますし、Energy Drinkの略なのは重々分かりますが、栄養ドリンクを飲んで、EDではさすがにちょっと...。