BBQ

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2006年5月5日金曜日

今日は子供の日。だからということもないでしょうが、子供のような友人のお誕生日です。我々仲間の間では、誕生日=何かのパーティーをやる日。ということで、大体誕生日のすぐ後の週末に某かのイベントを構えます。今日は丁度金曜日と言うこともあり、しかもここのところずっと20度近くまで達せんばかりの暖かさなので、当然ながら、フィンランドの夏の楽しみ、BBQをやろう!!と言うことになりました。

フィンランドの住宅街では、ほぼもれなくと言っていいぐらい、一群の住宅の真ん中にBBQ用の場所が設けられています。写真もその一つ、屋根があって椅子があって、BBQのための火床がある、普通のBBQスペースです。少し暖かくなるとそこら中でBBQスペースは取り合いになります。近所のスーパーで普通に炭なども買えますし、ちょっと土地を持っている人は、庭を切り開いたときに木を薪に変えて蓄えています。食材の方も、どこのスーパーでもBBQ用に切ってあったり、串に刺したりして味付けの済んでいる肉を買うことが出来ますので、準備にも殆ど手間が入りません。

家庭用BBQセット 団地ではなく、一戸建ての人たち向けには、こんなものも普通に売られています。私の友人の家にも、ほぼもれなくこれがある感じです。丁度大阪の家庭には一家に一台たこ焼き器があるようなのりでしょうか。そうそう、BBQでまともに火をおこすことが出来ない男は、嫁のきてもないというのが一般的な考え方です。

宴もたけなわ BBQとなると、日本人なら焼き肉のたれが欲しいところです。こちらでも、HPソースからBBQソースなどと言うものが売られていますが、あまり日本人の口には合いにくい感じです。そこで今回は焼き肉のたれを作っていったら、これがフィンランド人ではなくルーマニア人に大受け。作り方を教えろと言うことになってしまいました。ということで、今日のお話は焼き肉のたれ。作り方はここに載せておいて、英語で後でその訳を送っておこうというわけですね。

材料 焼き肉のたれの材料はこんな感じ。全てフィンランドで手に入る品々です。左からごま油(茶色のもの)、オイスターソース、にんにく、りんごジュース(結局使わず)、ミックスフルーツジュース(バナナ・林檎・パイナップル・パッションフルーツ)、黒砂糖、醤油、ごまです。

いりごま 私がオウルで手に入れることが出来たのは生のごまだけでしたので、まずはいりごま作り。フィンランドの家庭にはガスコンロがありませんので、電磁調理器で調理します。我が家の電磁調理器は旧式の5段階スイッチ、その3の目盛りで薄く色づくまで10分ほど鍋を動かしながら炒めます。

にんにくは芽をとる にんにくの方は、まず二つに割って芽になる真ん中の部分をとります。ここが一番焦げますからね。つかったのは3片です。

みじん切り で、後はみじん切り。これで下ごしらえは終わりです。

ジュースを煮詰める 次に鍋にミックスジュースを入れて煮詰めます。大体1/3ぐらいの量になるまで煮詰めればOKでしょうか。ここでも焦げ付かないように監視しながらが大事です。「ビタミン添加」とか書いてありましたが、思いっきり熱を通して、全てのビタミンを壊してしまいます。(^^; こうでもしないとフィンランドのジュースは薄いんですよね。日本でよく飲む「果汁100%」なんてジュースを持ってきた日には、きっとフィンランド人は水で薄めること請け合いです。現実に何人かの友人は、私が「薄い」と思うジュースを、「濃い」といいながら水で割って飲んでいますので。

黒砂糖 で、煮詰めているジュースに黒砂糖ティースプーン山盛り二杯を加えます。フィンランドのジュースはどうも甘みより酸味にふっているものですから、甘みを足してやるひつようがあります。こうやって、要は日本のソースの「フルーツと野菜から出している甘み」を少しでも再現しようというわけです。後で思ったんですが、このときもしかしたら林檎ジャムなんかを足してやってもいいかもしれません。柑橘系は酸味が強く成りすぎるので御法度な感じです。

煮上がったジュース ジュースを煮詰めて大体1dlを切ったらOK。日本ではdlと言う単位を料理で使うことは非常に希な印象がありますが、フィンランドの計量カップはdl単位で書いてあります。黒砂糖を入れているので色が黒くなっていますが、決して焦げているわけではありません。この間煮詰める時間は約20分ぐらいでしょうか。

にんにくを炒める 次に大さじ二杯程度のごま油で、じっくりとにんにくを炒めます。このときの火加減は「2」程度。においを油に移すことが目的ですから、にんにくの香りがしてくればOKです。

油をとって ここでごま油とにんにくを適当にわけて、にんにくだけを鍋に戻します。いよいよクライマックスです。

しょうゆ投入 ここに醤油1dlを加えて弱火「2」にかけます。こうして少し醤油の香りを飛ばしてやります。少し煮立ってきたらOKです。

オイスターソースは隠し味 オイスターソース大さじ二杯を加えてこくを出し、先ほどのジュースを加えて甘みを出します。ここで味見をして好みの味に調整します。ジャムなどで甘みを足してやるといいかもしれませんし、ラー油を足すのも一興です。オウルでここまでに見つけたラー油には、エビの香りがついていますので、ちょっと難しいところなのですが。

できあがり 味が決まれば、あとは、とっておいたごま油といりごまを加えてできあがり。ごま油を最後に加えるのは、熱を加えすぎて香りが飛ぶのを防ぐのが目的です。この後瓶に詰めて2-3日おいておくと、いい具合に熟成してよい焼き肉のたれになります。

その昔、何かのテレビ番組を見ているときに、各国のシェフが三つだけ食材をふんだんに持ち出せるとしたら何を持ち出すかと聞かれて、和食の料理人が「昆布」と「鰹節」と「醤油」と言っていたのを思いだしました。和食らしきものを作ろうと思えば、醤油を入れると一応とりあえず様になります。醤油様々ですね。

それにしても、これだけの食材が手にはいるというのは、5年前から比べると格段の変化です。アジア料理の食材は、ごま油どころか魚醤から、ビーフンまで普通に手に入ります。2001年の秋にSTOCKMANN百貨店が出来てから、本当に食材は豊かになったなぁと言うのが実感です。