Sulatus
雪融け
2006年4月9日日曜日
木曜日に一日激しい雨が降りました。日曜日から数日間狂ったように雪が降っていたのが、気温が上がって一点雨です。雨が降るとじわっと雪に雨が入り込んであちらもこちらのすっかりシャーベット状。どこを歩いても歩きにくいことこの上ない状態です。
妻に言わせると歩くのも「八甲田山死の彷徨状態」足が取られて、まっすぐ立っているのも一苦労です。こうなってくると最もつらいのが自転車。ハンドルはとられるは、やたら抵抗は高いわで、ものすごい形相で学生さんたちが自転車をこいで進んでいきます。そんなに足を取られるんだったら押して歩けばいいのにと思ってしまいますが。そういえば先日雪の日曜日にもスキーを肩に担いでふわふわの雪の中を必死の形相で自転車をこいでいる若者を見かけました。心の底で「その自転車を降りてそのスキーを履いた方が理にかなっていると思うぞ」とつぶやきながら、目で追ってしまいましたが。
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雪がこれだけ溶けてくると雪かきの大チャンス。水なんだか雪なんだか分からないものをトラック、ラッセル車ブルドーザー等で必死で押しのけていきます。
この数日間の雪かきと日差しの結果、主要な道路ではすっかり道路の表面が顔を出しました。ご覧の通り、春の装いです。もちろん道路によってはこんな具合に
ぐちゅぐちゅの状態ですし、道路によっては、トップの写真のようにすっかり道路が瀬になっているところまであります。まさに、♪雪が〜溶けて、川に〜なぁって、流れてゆきますぅ〜♪(俺も古いなぁ)という感じです。
おもしろいのはこの風景。これなんだか分かりますか?秋に落ちたすぐ上から雪が積もったために、流れていくことも腐ることも出来ずにたまっていた落ち葉が雪融けとともに顔を出しています。ちょっと想像できない景色です。
それにしても今日は本当にいい天気。散歩日和です。カササギが幼稚園の塀に陣取って、気持ちよさそうにさえずっています。そこここに散歩を楽しむ人たちが溢れています。
でも湖はまだまだ凍り付いています。スノーモービルの後が幾重にものびた上を、犬を連れた人が散歩しています。このあたりは冬になると湖はすっかり凍ってしまいますから、スノーモービルやスキーに最適です。少し前には車だけに飽きたらず、バイクやスノーモービルで雪の中、ラリーをしているような映像がテレビで流れていました。海の方も例外ではなく見事に凍ります。Hailuotoというオウル郊外の島まで海の上を国道が通って、冬の間だけ、バスが運行されていたりします。私は行ったことがありませんが、こんな具合に自分の車でも走ってわたれるようです。そりゃまぁ国道ですからね。
せっかくなので、湖に出て行って、ちょっとビデオ(500Kbyte QTmov)を回してみました。ちょっと気を抜いていると、こんな感じで雪の中に足がずぼっと入り込んでしまいますので、きっと来週にはもう氷の上にでるのは難しいでしょうから。昔RANUAにホームステイしていたときに、ステイ先の車を借りて、氷の上でドリフトの練習を10歳の息子さんと一緒にさせてもらいました。10歳の頃から毎日こんなところで車を走らせていたら、そりゃラリードライバーが次から次に生まれてくるはずです。ただの日常生活の延長ですから。
それにしても今日はいい天気。フィンランドの水色の空には、青十字の旗がよく似合います。これから散歩が楽しくなりそうです。なんと言ってもフィンランドの最大の娯楽は散歩ですから。