Auki Netti

ネット開通

ネット開通

2006年3月28日火曜日

それぞれお国の「ペース」というやつがありますが、日本は世界でも指折りに、と言うよりも世界一忙しい国。その中でも私が暮らす大阪は最も急がしく、秒速1.6mで歩き回り、信号が変わる4.92秒前には車が発進する(大谷著「大阪学」)のだそうです。一方フィンランドはまさにのんびり。それに加えて日本並みに官僚主義がはびこっていると来て、何事にも非常に時間がかかります。そんな気がしていたので、日本を出発する一月も前から「家でネットワークを使えるようにしてよね」と伝えていたのですが、当然何か準備が出来ているわけもなく、到着するなり交渉です。初日に大学のパソコンショップに行って、「ネットワークを自宅で引きたい」と伝えると「その住所なら、ADSLだから、初期費用€50、月額€20で、来週には開通するから」と言われて、ま、無事済んだかなと思ったらこれが間違いの始まりでした。 一番右側が電話コンセント 次の週に無線LAN機能付きADSLルータを購入し、玄関先の電話コンセント(写真右端の三穴の口)に繋いでみると全く繋がらず。あれ? ということでパソコンショップに行ってみると「え、その住所ならば、ADSLじゃなくて、Home PNAのはず。」をいこら(--#。交渉の末、購入したルータを引き取らせ、HomePNAの変換器を買おうとすると「オウルにはない。来週取り寄せるから。」えっとぉorz。全てがこの調子。HomePNAなんぞ日本ではほぼ消えてしまったような規格ですが、フィンランドでは健在。ただし、私が住んでいるような古いアパートに導入されている例が多いようです。基本はやっぱりADSL。パソコンショップに行ってもADSLモデムしか目につきません。日本でHomePNAならば家庭側のHomePNA-Ether変換器も用意されているのが当たり前ですが、どうやらそれもDIYの内に入っているようで「自前」で用意するのがどうも当たり前のようです。まったく。話は変わりますが、フィンランドで無線LANのルータを探すのは大変です。オウル大学の情報の教授でも「無線は子供の成育に悪い」と電灯線LANを家庭内で使っている始末。あれだけほいほい携帯電話を使っていて、無線LANのことを気にするかなぁ。一方ではオウル市街地全体はWLANが利用可能になっていたりしますし、どうもこのあたり余りロジカルではないようです。

HomePNAコンバータ さて、そんなこんなで一週間まだ繋がらないので秘書さんに頼んでもう一回念を押してもらうと「忘れてた」とのこと。あのなぁ(--#。漸く接続が確認できたので、 電話ソケット €68なりのコンバータを購入し、右のような形の電話線コネクタを差し込んで、漸くネットワークが開通。ぱちぱちぱち。ちなみに電話コンセントの形はヨーロッパはまちまちで、最悪の場合、ホテルで「インターネット可能」と書いてあっても、そのかたちのソケットを持っていないと繋がらないことまであったりします。最近少なくなりましたけどね。

PowerBookを無線APに しかしネットワークは繋がるようになったものの、電話線コンセントは玄関先にあり、こうやって玄関先にパソコンを置いてごそごそやることになるので、これも又快適ではありません。仕方がないので、メインマシンであるPowerBook G4をインターネット共有機能を使って無線APにして、すでにG4上に導入済みのIMAPサーバに遠隔で繋いでメールを見つつ、VNCを使って中のソフトを遠隔操作して使いましたが、これも又使いにくい。無論玄関先でメールを見るよりはずっとましではあるのですが...。かといってアクセスポイントもヘルシンキより€20アップぐらいの値段で売られていますから、なんだかこれを買うのも悔しい。 今で悠々と無線LAN 何人かの友人に聞いて回って、無線APを余らせている友人からやっとAPを借りて、本日めでたくLAN開通となりました。ぱちぱちぱち。これでやっと優雅に自宅でONLINEな生活が送れます。 日常のくつろぐ風景 ま、こうやって夜のとばりの中でろうそくの明かりを楽しみながら居間でくつろげるのも後一月ぐらいですが。まもなく夜はなくなりますから...。