Tee Se Itse

ずらっと並んだハンマー

Do It Yourself

2006年3月17日金曜日

本日は、St. Patrick's Day。アイルランドのNational Dayです。と言うことで町の真ん中のアイリッシュバーでは、コンサートも開かれて、かつ、アイルランドのビールががんがん飲めるのですが、金曜日ですし、もう若くないので、今日は遠慮しました。同僚に一人アイルランド人がいますが、彼に言わせると、もともと、St. Patrick's Dayというのは、朝教会に行って、後は家で家族そろって静かに迎える日だったそうで、アメリカ在住のアイルランド人がお祭り騒ぎをしていたのを見て、「観光イベント」として始めたのが、今のダブリンのお祭り騒ぎなんだそうです。そういえば、「真っ赤な服着たサンタクロース」のイメージは、コカコーラ社のCMから発生した物ですし、世の中そんな物なのかなぁという気がします。

夜の帳迫るオウル大学 アイルランドに春を告げるお祭りが来たからかどうかは分かりませんが、今週はずっと昼間の気温がずっとぷらす。今日の帰りがけも電気工学科の窓にかかった寒暖計の温度は-0.4度。これで暖かいというと「おかしい」と言われそうですが、ちょっと前は-25度ですから、暖かいです。間違いなく。 雪の下から砂利が登場 おかげで道路の表面もこの通り行きが汚くなってきましたし、所々で、こんな風に砂利の固まりが顔を出し始めました。オウルでは、雪が降り出すと滑らないように雪の上に砂利をまきます。これのおかげで歩いていてもこけませんが、春になって雪が溶け始めると、何回かに分けてまいた砂利がひとかたまりになって、こんな風に出てきます。この砂利を回収する車が出てくると、春だなぁというかんじです。ま、この辺も所変わればと言うところでしょうか。

話は変わって今日の本題。フィンランドは日本とほぼ同じ国土に大阪市と同じ人口500万人だけが住む、非常に人口密度の低い国です。特にオウルから北のラップランドは「がらがら」です。だから何でも一人でしなけりゃいけないと言うわけでもないんでしょうが、 巨大なのこぎりたち この国の人は、とにもかくにも、Do It Yourselfです。この写真に写っているのこぎりですが、他の機器と比べてもらえば分かると思いますけど、人間の胴体が切れそうな大きさののこぎりです。トップの写真の金槌は、柄の長さが大体人間の腰の高さ。これも一発殴れば熊が倒せそうです。 大量のドリルの歯 こっちのドリルの歯の充実ぶりもものすごい。これ、一番太いやつは、指二本分ぐらいの太さがあります。更に巨大なドリルもありますが、こちらは「穴釣り」用の氷に穴を開けるドリルなので、ちょっと毛色が違いますが。で、なによりもすごいのが、 釘を物色中 これらの品々、べつに、DIY専門店に行ったわけではなくて、近所の小さいスーパーの光景と言うところです。近所のおっちゃんおばちゃんが。それこそ、パンやら牛乳片手に、ねじやら、サウナにつける手すりやらの品定めをしています。私が今住んでいるアパートも大学からの借り物ですが、5年前に最初に済んだのが私だった関係上、シャワーカーテンをドリルでつけてみたり、それなりにDIYしています。ま、こっちの人に言わせれば、素人仕事ですが。

そうそう、先日テレビを見ていたら、「劇的Before After」のフィンランド版をやっていました。その名も “Unelmakämppä” (Dream house)。何となく見ていて気がつきました。

ををぉ、自分でやっとるぅ

日本の番組は「匠」にお任せですが、こちらの番組は、「DIY」、すなわち、全部自分でやってしまいます。ヘルシンキ郊外のアパートの隣り合わせの部屋などにチーム二組が寝袋にくるまれて寝泊まりしながら、リフォームの腕を競っています。それを「匠」がいろいろと評価して、それに応じて次のステップ(例えば、第1週はサウナ、第2週はキッチンとかという具合に)の予算を割り当てられるといった番組のようです。僧か、だから工具箱のマークなんだ。日本でこれをやったら、特番一回、あるいは、持って3週間と言うところでしょうが、こちらでは人気番組のようで、毎週やっています。国民総大工と言ったところでしょうか。まさに所変わればです。

 私も触発されて、部屋の中でもう一つ気に入らない、ロールカーテンの一つでも変えてみますか。普段DIYし慣れてない素人が出来るのは、その程度でしょうから。