Naisten Paivää

チューリップ

女性の日

2006年3月8日水曜日

本日はInternational women’s day。日本人には思いっきりなじみのない日です。YLE Uutiset (NHK ニュースみたいなもんですね) を見ているとフィンランドの女性国会議員がなんかしゃべってますし、EuroNews (EU全域で見られる、7カ国語で放映されているニュースチャンネル)では、EU議会で女性議員が何か宣ってます。じっとニュースを見ていると、どうやらイスラム教シーア派の女性の扱いについてどうだこうだおっしゃっているようです。とくに、パレスチナでこのたび政権党になったハマスの議員さんが、ここへ来て「女性の服装はイスラム的でなければならない」とか言ったらしく、それを糾弾しておられるようです。ま、難しい議論はよく分かりませんが、少なくともハマスはかなりの国内支持を失ったような雰囲気が、BBCなんかを見ていても伝わってきます。

この辺文化の違いがありますから難しいところだと思うんですけどね。我が妻などは、あの顔を完全に隠したスタイルだと、「中にどんなみすぼらしい格好をしていても分からないし、肌が白く保てるからはやらないかなぁ」と言ってますし、受け止め方の問題な気がします。ま、この辺は主義主張の世界ですから、いろんな意見をお持ちの方がおられますし、私そんなにこの方面に造詣が深いわけでもないので、深く突っ込むのは避けておきますが。

それにしてもこうやっていろんな国のテレビが見られるのは貴重です。5年前に比べると見違えるようですが、矢張りフィンランドのテレビ局は他国に比べると見劣りしますので、仕方なくこうなっている部分もあるのですが、EuroNews (EU) BBC (英国) TV5 (仏国) DW-TV (独国)と、デジタル放送にしていなくてもかなりのテレビ局が見られます。デジタル放送にしている方は、更に多くのものを見ているようです。東南アジアなどでホテルに泊まっても、CNN (米国) や上記テレビ局は言うに及ばず、CCTV(中国)、TV-Dubai(UAE)なども見ることが出来ました。一方でテレビ局の方もいろいろ工夫をしていて、EuroNewsの7カ国語などは極端な例としても、DW-TVは英語・ドイツ語・スペイン語を切換ながら放送していますし、それぞれの国の主張、考え方を世界に発信しています。いろんな国が自国の文化を「文化輸出」というこだわりではなく「ニュースチャンネル」という「見方」という形で輸出している姿を見て、家庭でいろんな国のものの見方を比較しながら見ることになれていくと、翻って日本はどうなんだろうと思ってしまいます。2001年9月11日、私はフィンランドでこの日を迎えたわけですが、いろいろな国の見方、考え方をTVで見て、いろんな立脚点(といっても、みんなヨーロッパ人ですが)の友人と話が出来たことが、件の事件を客観的に見るのに非常に役に立ったのを思い出しました。一方で、日本に帰ったときに、あまりに米国よりの報道一辺倒になっていることに驚いたものです。学生は一般的にはラディカルだとはいえ、ヨーロッパ人の学生の間では「ざまみろアメリカ」という反応が割合多かったのも事実です。冷静に見れば、これもいろんな見方があったはずですし、熱が冷めてくるにつれていろんな意見が出てきましたしね。

多様性を保つことこそが、社会を健全に保つという仮説が正しいかどうかは別として、少なくとも「知る」ことと「知らせる」努力は必須だと、私は信じます。いい加減「太平洋」の方だけを見るのをやめませんか? デジタルテレビでどうせチャンネルが余るんですから、NHKは責任を持って、いろんな国 (それこそ、アフリカのテレビ局なんかも含めて)のニュースチャンネルを(細切れにして順番にじゃなくて、ずーっと並列に)流してもらえないかなぁと思います。

ちょっとお話が堅くなりました。

女性の日というと一般人にとっては、パートナーに花を買う日です。スーパーにも切り花が大量に並びます。かといって、日本のクリスマスケーキのように値段が急騰するわけでもなく、「本当に売る気があるのかなぁ」といった陳列がされていたりします。いたって平和なものです。しかし、このLakkoが続く中、しかも激しいPaikkanenの中、ちょっと花を持ち帰るのは大変です。うちでも(余りほめられたことではないですが)妻が自分で花を買ってきましたが、スーパーから自宅に戻る45分間の徒歩の間に、すっかり凍って、半分ぐらいの葉が駄目になりました。友人は「花は駄目になるから、料理をした」そうです。それでも立派なもので、植物は葉で花を包むようにして、花を守っていたようです。水に挿してみたら、立派に花を開いてくれました。冬はまだまだ続きますが、我が家の中にだけは春が来たようです。たまには花もいいものだなぁと、考えを改めてみたりしています。