7月15日 バスの乗り方


さて、「夏は暑いし、運行本数も減るから、バスには乗らないのが普通だ」と先々週書いてハタと気が付きました。そういえば肝心のバスの乗り方、一度も書いてないや

旅行に行くと、どこの町に行っても某かの交通手段を利用するわけですが、その中できっと一番使うのがバス。でもこれが国毎に全然システムが違うのでとまどいます。

フィンランド国内でもヘルシンキとオウルでは、バスのシステムがちょいと違います。まま、基本的なところは同じなのですが。

バス停 バスに乗りたければまずバス停に行かなければなりません。フィンランドのバス停はこんな感じ。-40度になっても吹き晒しの中でバスを待たなければいけません

バス停の上には、このバス停に来るバスの番号が並んでいます。ヘルシンキ近郊ですとバスが多いので、101〜125何て書き方がしてあるところもあります。

で、バス停でじっとバスを待っていてもバスには乗れません。大事なことは、 目的の番号のバスを見たら、手を水平に道路側に突き出すこと。そうしないとバスはあっさり通り過ぎてしまいます。私の経験から言うと、これはヨーロッパ全土に共通の現象のようです。

オウルではお金は前払い。小銭を出すか、無線式のICカードになっている回数券を運転席の横の機械に押しつけます。このカード、なかなか優れもので、財布の中に入っていても、そのまま機械に近づければちゃんとお金を引き落としてくれますし、深夜料金(10時以降・金額が倍)になれば、自動的にその金額を引き落とします。回数券を使い切ってしまえば、運転席にクレジットカードや現金と一緒に出せば、ちゃんとカードに新しい回数券を再充填してくれます。

それにしても、決して均一料金じゃないのに「自己申告・前払い」とは、人をとことん信用するフィンランド人らしいシステムです。

支払いシステムがよくできている一方で、できがよくないのが時刻表です。

バス停に行くと全てのバスの時刻表が貼ってありますが、書いてある時間を見て「あ、後何分だな」と思ったら大間違いです。この時刻表、困ったことに始発バス停の時刻しか書かれていません。つまりどこのバス停に行っても同じ時刻表が貼ってあるわけです。

じゃ、どうやって次のバスを知るかというと、時刻表の下に書いてある、「路線案内」を使います。主要なバス停までの所要時間が書かれていますので、自分のいるバス停の近くの主要バス停までの所要時間を、時刻表に足し算して大体の到着時刻を予想するというわけです。

これはどう考えても旅行客には無理な仕事。どうもオウルは観光客に対してきちんとしたサービスを提供しようと言う気が薄いように思えます。

バス停に貼られた時刻表

バスを降りるときにも注意が必要です。ヨーロッパのどこでも一緒ですが、車内放送なんてものは当然ありません。じーっと外を見ておいて、見覚えのある景色が出てきたらボタンを押すのがルールです。

でも困ったことに、フィンランドでは表通りに面して建物を建てませんので、よーく見ていないと、どこもかしこも同じ森にしか見えません。慣れてくると木の生え方の違いで場所がわかるようになりますが、これも旅人には無理な相談です。

「まぁ、運転手に伝えておけば教えてくれるわ」と高をくくっていると、運転手は大抵英語がわかっていませんから、通り過ぎてしまうことも多々あります。時間をたっぷり見ておくか、タクシーを使うかするのが良さそうです

まぁ、空港からなら、19番のバスしか走っていませんし、市内中心街に入ったら人の数でわかりますから、町まで来るのはそう苦労はしないのですが。


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