6月10日 ノールカップ(後編)


昨日の疲れが残っているので、今朝はのんびり10時出発。ラップランドの朝はとてつもなく暑く、今日の気温は26度

当初は30km北に進んだところにある、イナリのラップランド人博物館シーダに行く予定でしたが、疲れたのに北にもう一度向かうのもたまらないと言うことで、取りやめて、南にあるラップランド人の村、サーリセルカ(Saariselka)を目指します。
サーリセルカの地図 サーリセルカにやって来たものの、そこはフィンランド。日曜日はどこもかしこも休み

やってくるまで知りませんでしたが、サーリセルカはスキーゲレンデのある一大スキーリゾートらしく、スキー学校なども沢山軒を連ねています。夏は同じ山をハイキングしてラップランドの自然を楽しむことができるリゾート地です。こういうところは帰り道にちらっとよって遊ぶところではありません。今回はさっくり通りすぎることにしました。

このあたりの景色で面白いのは、パラボラアンテナ。これは学生さんが気づいたのですが、アンテナが下を向いています。放送用の静止衛星軌道が赤道上空にあることを考えればわからなくもないですが、感覚に逆行しているので何とも不思議な感じです。

緯度の高いところに来たんだなぁと思う瞬間です。

パラボラアンテナ
ラップランドの道 サーリセルカを出て、ソダンキュラ、ロバニエミと進みます。それにしても暑い。道は暑い中をまっすぐに進みます。絶望的にまっすぐ道は進んでいきます
今日もトナカイがあちらこちらで現れます。途中で車を止めて、写真を撮って、しばらく戯れますが、トナカイはこちらなど知ったことかという様子でのんびりと草をはんでいます。 トナカイ
雨で前が見えない 途中たたきつけるような雨に何度か見舞われながら、前に進み続けます。雨の降るところをすぎてロバニエミにはいると、すっかり温度が下がっていました。
ロバニエミからは行きと違う道を取ってラヌア(Ranua)へ。私が91年に働いていたところです。ロバニエミから80km南へ進むと、ラヌアの町に入る少し手前のところに、ムルムルリンナ(Mur Mur Linna)が出てきます。ここはサンタクロース村の分局私はここで昔トントゥとして仕事をしていたわけです。今も同じ建物がたたずんでいますが、私の働いていた場所は、すっかりお菓子の売り場に変わってしまっていました。 ムルムルリンナ
ラヌア動物園 ラヌアで一番大きい観光施設は、世界で一番北にある動物園。日本の動物園とは全く違って、広い敷地に、点々と動物が存在しています。もちろんここにいるのは、ラップランドの冬に耐えられる動物ばかりです。

久しぶりに来ても広い。ラップランドの土地が何となく区切ってあり、そこに数頭の動物がいるのを木道から見下ろす形になります。ヒグマのテリトリーを見に行くと熊、どこ?と言う感じで、動くまで殆ど見つけることができません。日本の動物園で檻の中でうろうろしている動物とは大違いです。

ラヌアから150km走ってオウルへ帰ってきました。オウルに近づくにつれて車も増え、一気に交通渋滞も出てきます。オウルに到着して教会の前の駐車場に車を止めると、ちょうど8時の鐘がオウルの町に鳴り響きました。合計1800km強の長い旅の終わりにふさわしいハプニングでした。到着したオウルは10度。今日一日で一番寒い場所でした。 オウルの道


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