3月31日 スキーに挑戦


3月がスキーのベストシーズンだというのは、前に書いたとおり、せっかくここまで来たんだから、スキーぐらいしないとということで、この日はスキーに挑戦してきました。

フィンランドで「普通のスキー」というとノルディック(クロスカントリー)スキーを指します。そうです、あの歩く奴です。この国では一人一組は必ずスキー板を持っているんじゃないかと思えるぐらい、どこでも彼処でもやっている人を見かけます。

私もダウンヒル=スキーはしたことがありますが、ノルディックははじめて。板とポール(ストック)はオウル在住の友人に借りて、靴はそれに合わせて購入しました。
クロスカントリースキーのブーツ ここで「それにあわせて」と書いたのは、ビンディングのタイプが数種類あるからで違うタイプのスキーには靴が装着できません。

私がお借りしたのは、左の写真のようにピンが一本爪先に通っていて、爪先から踵まで真ん中に溝があるタイプのものですので、それに併せて靴を買ってきました。この時期、どこの店でも冬の商品を売り切って夏の商品に入れ替えるためにセールをやっていますので、安く購入することができます。

この先頭のピンをビンディングでかみ込むことで、スキーと靴とがつながります。

「歩く」訳ですから当然といえば当然ですが、踵が浮くようになっています。これが理由で、ダウンヒル=スキーの要領ではバランスが取れず、慣れるまでに3回ぐらい転びました。(^^

靴の説明書に(日本語で)書いてあったのが、「スキーと靴が分離するようにはできていません。」ダウンヒル=スキーのように、こけると靴とスキーが分かれるようにはなっていないんですね。だからといって、「クロスカントリースキーは危険なスポーツですので、それを認識した上で競技に臨んでください」とまで書かなくても…。まぁ、PL法の関係があるんでしょうけど。

もう一つ面白かったのが、ワックス。ダウンヒル=スキーの感覚からすると「ワックスは滑りをよくするもの」ですが、クロスカントリースキーでは、「滑らないようにするワックス」を板の真ん中(靴の下)に、「滑るようにするワックス」を板の前の方と後ろの方に塗るんだといること。確かに「歩く」んですから、むやみやたらと滑ってもらっては困りますからね。スケーティングでずっと進むような歩き方をするのならば、全体に滑るワックスを塗るんだそうです。

エッジもないし、板も細いし(新雪用は板が長くて広いんだそうですが)、違うことだらけ。通常は30分ぐらいで回るという3.5kmのコースを1時間以上かかってえっちらおっちら回ってきました。

それにしても、普段の運動不足と相まって、内腿が痛い。(;_;)
スキーコースには、写真のようにずっとレールのような溝(トラック)が作ってあり、ここを進んでいけばいいので道に迷う可能性はほとんどありません。国中至る所にこんなコースがあるそうです。

森の中をえっちらおっちら歩いていくのは、景色も美しく楽しいものでした。もう少しましに滑れたら、もっと景色を楽しむ余裕もあるんでしょうが、私の方は歩く(滑る?)のに必死で、立ち止まらないと景色を楽しむというわけにはいかず…。子供の頃から日常にスキーをしている人のようにはとうていいきません。

森の中のスキーコース


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