3月16日(金) 就労ビザの取り方


一週間ほど仕事に追われていて、日記がほったらかしでした。今日はいい天気。最近は気温も0度を切る日がでてきました。春だなぁと言う感じです。

さて、今日はちょっとまじめなお話を書いてみます。

フィンランドに来るに当たって、意外に情報が少ないのが就労ビザの取り方です。英語の情報はちゃんとあるのですが、なぜか日本語では情報が開示されてないようです。ということで、私がビザをとったときの話を参考のために書いてみることにします。

フィンランドに就労で行くと言うことならば、できるだけ早めに(まだ出発が確定でない段階でも)在日フィンランド大使館に連絡を取ってください。大事なことですが、フィンランドの就労ビザをとるには、三ヶ月ぐらい必要です。もちろん状況によってはそれより早く出ることもありますので、要は大使館にご相談です。

まずフィンランドで受け入れてもらえると決まったら、受け入れ機関側に、ビザ申請に必要な書類を用意してもらってください。受け入れ機関側から送ってもらわないといけない書類は二つ。

受け入れ証明書類
私の場合は大学ですので、一般的なInvitation Letterがこれになりました。書類には、これぐらいの情報があった方がよいと思われます。 要は、申請者がフィンランドに来て、宿無し・文無しにならないということが審査官にわかるようにして置くと言うことです。特に家のことはしつこく確認されますので、準備しておきましょう。

地方労働局の意見書
これがなかなか受け入れ側にも理解してもらえない書類で苦労します。

相手方に、Local Labor Office (Tyovimatoimisto)(二つ目のoにはウムラウト(上に点々)がつきます)に行って、外国人労働者の受け入れに必要な書類をもらってきてくれ、と伝えてください。そうするとちゃんと書類を送ってくれると思います。これがないと労働ビザの取得に時間がかかるそうです。

次に、私のように日本の機関に所属したまま、フィンランドの機関で就労、あるいは勉強する等の場合には、日本大使館からこんな書類を要求されます。

所属機関責任者の保証書 (letter of guarantee)
これこれの期間、この者をこの機関に派遣することを機関として補償するという旨の書類です(もちろん英文)。「これがないと時間がかかりますからね」といわれます。

学生さんの場合は所属研究室の教授の先生に一筆もらえればいいようです。

もし日本で給与をもらっているのならば、「これこれの額の給与を派遣期間中も支払う(あるいは何%支払う)」などの文言を入れてもらうともっとよいようです。これも、審査の際に、フィンランドでちゃんと生活費を払えるかどうかを判断するための目安にされるようです。

ここまでそろえば、ほぼ書類申請ができます。在日フィンランド大使館から、Work Permit、Residence Permitの申請書類をもらってください。

もらった書類に内容を書き込むわけですが、名前を書く欄には細心の注意を払ってください。私も思いっきりやってご迷惑をかけましたが、「配偶者の名前」とか「親の名前」とかいろんなことを書く欄があります。特に2枚組の方の2枚目の頭は要注意です。わからない欄はあけておいて、提出の時に確認しながら埋めましょう。丁寧に教えてくれます。

あとは、取り寄せた書類と、申請書、写真(2枚)、航空券予約確認票、パスポート、それに海外旅行保険の証明書(英文)を持っていけば(この辺は大使館で指示されます)申請できるはずです。私の場合は手持ちのクレジットカードの付帯保険でカバーしました。この場合もクレジットカード会社に連絡すれば、簡単に保険証明書を出してくれました。

そうそう、滞在期間後も北欧を旅行しようと思われているならば、その期間を含めてビザは申請しましょう。スカンジナビア全体で「就労期間終了後、3ヶ月(だったかな?)は入国してはならない」という規定が適用されるはずですから。

ビザがなかなか下りなくても、大使館に文句を言うのはやめましょう。大使館には、「ビザを早くだしてやってくれ」という権限はありませんので。Permitを作るのは外務省の仕事ではありません。どこの国でも、省庁の厚い壁は存在するようです。


P.S.: 配偶者などのビザも同時に取得する際には、配偶者の戸籍謄本が必要なんだそうです。(3月24日追記)


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